2001年02月
・2001.02.28
 百石(ももいし)町農業講座に出席しました。

第1講目は、「アメリカの有機農業事情」と題して、三沢農業改良普及センターの前田正明課長からご講演がありました。去年の9月から1ヶ月をかけた、米国横断の視察結果が報告されました。

(要旨)全体の面積からみれば、まだ1%にも満たない面積ではあるが、取り組む農家は小規模農家が大半ながら、毎年飛躍的に増えています。販路は直売が中心ですが、スーパーなどでのコーナー展開も増えてきています。

私も3年前にカリフォルニア州だけですが、視察してきております。その体験を踏まえて、私なりの印象を次に述べてみます。
1. 米国と違い多雨・多湿で耕地の狭い日本では、純粋な有機栽培は難しい。
2. 日本の農家は慣行栽培品に比べて5割程度高く売れることを望んでいるのに対し、一般の消費者は2〜3割高程度を許容範囲としていてギャップがある。
3. 故に日米両国とも有機栽培農家は、「環境」や「健康」「人とのつながり」「自分や家族の人生」などに、自分なりのしっかりとした哲学を持っている人が多い。購入者もそれに共感している人が多い。
4.そのため殆どが、顔の見える庭先での直売や通販になっている。米国では専門店や専門スーパーも増えているが、顧客は高所得層が大半である。

第2講目は、「食材からの野菜づくりと海産物」と題して、市内の中華料理店「大陸飯店」の豊田みよ社長からご講演がありました。

(要旨)生産者の皆さんが、苦労して作った食材を使って商売をさせてもらい、感謝をしつつおいしい料理を提供するよう努めています。
農業は「口福づくり」を担っている天職だという誇りをもって、これからも仕事に励んで下さい。
百石ではニューヨークと同緯度ということに因んで、「自由の女神」を建立しております。これに関連させてのイベントや、街づくりを考えてみたらどうでしょうか。それと当地の特産品の、ホッキ貝、鮭、おっぱい苺、キャベツ、大根などを使った料理や加工品も考えてみたらいかがでしょうか。このようなことを通じて、自分達の町の良さを、もっと見直す気持ちが生まれてくることを期待しています。

第3講目には、今年の正月「NHK青春メッセージ2001」に東北代表として出場し、町のヒーローになった三本木農高3年生 大久保実君の「カモン農村」と題した意見発表がありました。

八戸市場にキャベツを出荷しているお父さんを、超える実力を早く身に付け、将来は畑にまっ白い外車のスポーツカーで出勤するのが夢だそうです。生きるために一番不可欠な、「食」を生産する責任と誇りをもって、定年のない農業に今から従事していきますとの決意に、大きな拍手が送られました。
待ちに待った若い人の仲間入りを、心から歓迎する暖かい雰囲気が、会場に満ちたひと時でした。
 
・2001.02.27
 渡辺勇 ヒューマンポテンシャル研究所所長の講演会に出席しました。

中央卸売市場協力会の主催で、「元気のでる話〜景気低迷ブッ飛ばせ、やる気が一番〜」と題しての講演会が「きざん八戸」で開催され、営業系社員全員で出席してきました。

渡辺所長のご講演を、去年9月に福島穴原温泉で開催された仲卸組合東北・北海道ブロック大会で初めて聞き、そのパワフルな熱演?に驚いてしまいました。なんと講演中に張り切りすぎて、むち打ち症になったこともあるというくらいの運動量なのです。
出席者を絶対居眠りさせない山形弁まる出しの話術で、「歩く目覚まし時計」の異名をもちます。爆笑の渦に巻き込んで、個人のやる気を引き出していくのがお得意の分野です。3,000回の講演会が目標で、今回は2,052回目になるとのことでした。ご本人は三浦友和を目指しているようですが、私は吉幾三に似ていると思いました。あまり詳しく書くと次のお仕事に支障がでそうなので、主なポイントだけお知らせします。

どうせやるなら好きな仕事をしよう。今の仕事を好きになろう。そうすればいくら働いても疲れないし、すすんで創意工夫もする気になります。仕事は嫌いなのに、給料はなるべく多く貰いたいというのは、虫が良すぎます。
せっかく前向きに生きようとしても、後頭部に潜んでいる悪魔が、後向きの囁きをしてきます。それをふりほどくには、
1. 言葉はいつも前向きな積極語を使うこと。
   (例:できる・やろう・美しい・好きだ・活き活きしてる)
2. 発音するときはトーンを高くすること。
3. 笑顔は荷物にならない贈り物。
4. 誉めること。
5. 自己否定をしないこと。劣等感を自分で作ってしまわないこと。
6. むやみに他人と比べないこと。
7. いつも感謝の気持ちを忘れないこと。(特に両親に)
こうしたことをいつも心がけていれば、良縁がたくさんできて、「一瞬で一度の人生」を存分に楽しむことができます。

ちなみに、1年の半分はご講演をされている「講演の達人」とも言える先生から、講演会の運営上の注意点を教えて頂きましたので、参考までに書き出してみます。

1. 入場したら講師ににこやかな会釈をしましょう。ジロジロと冷たい視線を浴びせないでください。初めから、盛り上がりのない講演会になりそうな予感がします。
2. マイクのテストをきちんとしておき、冷たい水、多目のおしぼり、きれいな黒板、よく書けるチョーク(マーカー)を揃えておくこと。またこれらを補充をする担当者もはり付けておいて下さい。
3. 音量・空調・照明などを調整する担当者も決めておくこと。
4. その他に必要な機材の有無も、確かめて準備しておきます。
5. 司会者は明るくて声の大きな人に。 
 
・2001.02.23
 八戸市農業講座を聴講させて頂きました。

標記講座の最終講として、前田章 園芸新聞社社長の「韓国の施設園芸の現状とわが国に及ぼす影響」と題してのご講演があり、営業系社員全員で聴講させて頂きました。

講演要旨は次の通りです。
韓国では90年に外貨獲得を目的として、野菜や花の施設園芸振興政策を打ち出した。大幅な国庫補助をして団地化・大規模化・省力化を進め、試験研究機関も全面的に生産者を支援した。
ハウスの規格等を標準化し、コスト低減を図ったこともあって、日本の総施設面積に肩を並べるまでに急速に普及した。作目では圧倒的にスイカが多く、次いで胡瓜、イチゴ、トマト、花きの順になっている。
日本向輸出は毎年倍々のペースで増加してきており、今後はスイカやイチゴ、野菜や花の苗の増加が予想される。ただし韓国は、国内消費も増えてくるので、輸出には限界がある。むしろ日本にとっての強敵は中国である。そして韓国からは、日本の半値水準の農機や資材の輸出も増えてくると思われる。

日本のこれからの課題は、いかにして生産コストや流通コストを引下げ、価格競争力をつけるかに尽きる。
そのためには、施設や資材の規格化・標準化を図るとともに、なるべくカネをかけず、時期がかち合わない生産をしていくべきだ。また農機の共同利用などをもっと進めるべきだ。そして輸入品に負けない、おいしくて安全なものを作り、外食や中食市場にも売り込む努力が必要である。

これまで数回にわたり、この問題の論点を紹介してきましが、そろそろ私なりの意見をまとめ、来月にでもこのページで述べてみたいと思います。
 
・2001.02.22
 ITセミナー(21あおもり産業総合支援センター主催)に参加しました。

初めに「夢の実現 !! オンラインショップ運営」と題して、輸入子供服の通販サイト「Fellows」の女性店長細川真名さんのご講演がありました。
「何をどんな形(方法)で売りたいのか」「売る気・やる気が表現できているか」「専門店を目指すべき」などの、体験に裏打ちされたノウハウが紹介されました。
続いて八戸のタウン情報サイト「シティナビ八戸」の管理運営者松倉拓治氏、ハイテクパークのサン・コンピュータ社長三浦克之氏から事例発表がありました。
 
お三方の発言から私なりに共通項を拾ってみますと、
1.HPには「やる気」や「誠意」「人柄(社風)」などがはっきり表れます。冷たい、無味乾燥なページになるのは、手紙や電話と同じで、送り手の気持ちのこめ方が足りないからです。
2.HPを作るということは、情報を発信することです。作る過程で、自分自身(自社)をもう一度見つめ直す必要が出てきます。
3.その結果、自分(自社)に「変わらなければ(または直さなければ)ならないこと」があるのに気付きます。
4.HPを出すと予想外の反響が出ることがあり、それをヒントにして新しいビジネスが生まれることがあります。
5.これらの恩恵に浴するために、今すぐHPを開設しましょう。
ちなみに経営者のインターネット経験の有無が、HPの出来栄えを大きく左右することがあります。
 
以上のご指摘は、私のつたない経験からも全く同感です。
細川・松倉両氏には、5年以上のHPの運営暦があります。両氏のページはもとより、講演の中で特に紹介された北海道北広島市の「エーデルワイスファームさん(今夜読売TV系で放送された”どっちの料理ショー”の中で、ロールキャベツに使われたベーコンのメーカー)」のページを見ると、私達後発組との間の差は開く一方に思えます。
これから社内で手作りしていたのではもはや間に合いませんし、注目される作品もできそうにありません。ある程度おカネをかけて、専門家にとりあえずは作ってもらい、社内では更新や手直しをする体制を整えた方が早道のように思われます。
 
・2001.02.19
 NHKスペシャル「日本の野菜市場をめざせ」を見て

18日の夜にNHKテレビが、アジア各国の国を挙げての対日野菜輸出戦略を、最新の情報を交えて報道していました。
自国の食料自給率や農家所得の向上と、経済危機からの脱出を一挙に図るべく、各国とも手厚い補助のもとに輸出振興政策を進めています。特に隣国に日本という巨大市場がある、韓国の力の入れようはただならぬものです。
丸腰同然の日本の生産者が、鎖国を解かれて右往左往しているような構図が、浮き彫りになった感じでした。
 
最新の機材と技術を駆使して生産され、これまでの安かろう悪かろうというイメージを脱した輸入野菜は、日本の消費者に完全に受け入れられたと思われます。
翻ってわが国では、生産者の急激な高齢化によって、担い手不足になることが目前にせまってきています。平和ボケして緊迫感がなく、おカネさえ払えばいつでも買えると思っている国民の意識レベルと、さっぱり将来像を描けないでいる日本の農政に、ますます危機感を募らせてしまいました。
 
韓国や中国には社員も交代で視察に出かけ、ひと昔前の日本を思い起こさせるような、意欲に満ち満ちた多くの人達に会って、ある種の羨望さえ感じております。今日この放送の録画をあらためて社員一同で見て、現状認識を深め合いました。そして私達の立場で、日本の生産者にどんな応援の仕方ができるのか、関心を持って話し合いを続けていくことにしました。
 
ちなみに番組の最後の方で、韓国は次はイチゴを狙っていることが紹介されました。世界で一番高いイチゴ(ばかりではないのですが)を、何も知らずに食べている日本の消費者にはうれしい、他方の生産者にはドキリとしたニュースだったのではないでしょうか。
  

・2001.02.09
 野菜の高騰相場もようやく峠を越しそうです。

年明け以降の全国的な低温と、日照不足による入荷減から、予想以上に野菜相場の高騰が続きました。
しかしこれまでの「高値疲れ」と「20日なやみ」、アジア各国の旧正月行事終了による輸入量の回復などによって、来週には高値圏から脱出できそうです。
それにしても相場を冷やすこの「高値疲れ」なる相場警戒観が、流通の各段階に出てくるまで、時間がかかりすぎるのが気になるところです。
 

 
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