2001年10月
・2001.10.28
 NTV系の”DASH村”を見て
 
 農村での自給自足生活を目指す、アイドルグループのTOKIOのメンバーたちの活動を紹介する番組です。(今年の4月の社長日記も参照してください)

 去年は荒地を開墾して畑にし、まずは野菜づくりに成功しました。2年目の今年は、いよいよ開田しての米づくりに挑戦しました。それもアイガモを使っての無農薬栽培です。

 夏に「いもち病」が発生してしまい、少量の農薬散布はしたようですが、なんとか今月、稲刈りまでこぎ着け、無事収穫の喜びを味わったようです。掲示板には全国から、たくさんの感動や激励の意見が寄せられています。

 ホームページに「大質問」のコーナーを設けて、分らないことへのコツや秘訣を拝借し、それを実践することで、視聴者といい関係を保ちながら番組づくりをしています。全国の老若男女から心暖まる情報が数多く寄せられ、関心の深さが分ります。
 
 それと、番組の中で若者たちに何かとアドバイスしてくれる、村のお年寄りの存在は無視できません。なんの苦もなく自給自足できそうなたくましさがあって、若者から尊敬されている老人たちが登場してきます。

 さまざまな課題に直面している日本の農業に、消費者から関心を持ってもらうべく、今年はNHKも「たべもの新世紀」などの番組づくりに力を入れてきました。しかし、同じ農業の広報的な番組ながら、どこか専門的な感じがしてしまうNHKに比べ、こちらの方は身近に感じられて理解しやすい分、幅広く農業ファンを増やしたのではないでしょうか。この貢献を、どこかで顕彰してあげたらとも思います。
 
・2001.10.13
 N H Kテレビ「食の挑戦者 作ります あなたの好きな枝豆」を見て
 
 あらゆる角度から「食料」について考えるN H Kテレビの「たべもの新世紀」で、今回は全国ブランドの枝豆(しろね茶豆)作りに取り組む、新潟市近郊の白根町の皆さんが紹介されました。
 
 消費者などへのアンケートの分析結果をもとに、「より甘くて風味のある新鮮な枝豆」作りを目指し、品種の改良や有機肥料の投入、収穫時間や包装の改善などに次々と挑戦してきました。
 
 なかでも注目されるのは包装に I D 番号を印刷して、各生産者のホームページからプロフィールや食べ方・効用などのメッセージを発信していることです。
 
 消費者と生産者との距離が遠くなるにつれて、お互いの「顔」が見えないただ単なるモノになってしまい、見た目や価格でしか評価されなくなった現状を打破し、「食の信頼」を取り戻そうとする試みです。
 
 これをもっと発展させ、こだわり栽培の様子や収穫風景とともに、食品成分・残留農薬の検査結果なども I T を駆使して消費者に伝えられれば、指名買いのファン作りができそうです。
 
 そして各生産者の人生観やその村の文化の香りと、消費者が国産品を購入することで、自給率の向上や環境保全に貢献できることなども伝えられるH P作りができれば最高です。このあたりには、産地の農協職員さんの出番がいくらでもありそうです。
 
 次週の番組には、中国産に負けない「にんにく王国・青森」の復活を目指す、六戸町の皆さんが登場します。
 
 ちなみに当番組のテーマ音楽を歌っている「ゴスペラ−ズ」のメンバーのひとりは、私の高校同期の子息だそうです。
 
・2001.10.07
 NHKスペシャル「ウオータービジネス・水を金に変える男」を見て              
 
 今世紀は世界中の「水不足」が心配されています。番組では巨万の富を生む最後の商品として、世界中で飲料水の争奪と商品化を画策している、「ウオータービジネス」の現場を紹介しました。
 
 10億の人口を抱えて水不足が慢性化しているインドでは、水道局が水道水をボトルウオーターにしてボロ儲けしていたり、米国フロリダ州では私有地内のミネラルウオーターの汲み過ぎで、周辺の住宅地が陥没してしまった例など、世界の各地で深刻な影響が出てきました(農業用水では既に世界中で問題化しています)。
 
 そしてコカ・コーラ社が、スペースシャトルに搭載された浄水機を応用して、「加工水」を製造販売し始めたことや、究極のミネラルウオーターが、パナマのジャングルから日本にも輸出されようとしてることなども伝えました。
 
 また、より厳格な水質基準を行政に働きかけて制定させ、既存の業者を排除したり、新規参入の障壁を作る手口も教えてくれました。今までのルールを、自分たちが有利になるように変えさせるやり方は、米国などの得意とするところです。
 
 身近なところでは、わが国の「有機野菜」の認定基準がより厳格になって、国内生産者の意欲が減退する結果、いつのまにか輸入品がはびこってしまうことと私にはダブって見えます。もっとも、これに早くも中国産が参入してきたのは予想外でした。彼らのしたたかさには、本当に感心してしまいます。
 
 番組を見ていて、数年前にネッスルの社長が「世界中の水源を早く確保したい」と言っていたことを思い出しました。事実この会社は今年から、富士山麓産のミネラルウオーターを売り出しています。
 
 ところで我が青森県には、各地に名水があってミネラルウオーターとして売られ、水道水のおいしさも自慢のタネです。これは、世界遺産の「白神山地」や「十和田八幡平国立公園」をはじめとする豊かな自然からの贈り物です。そして、この豊富な水があるおかげで国内有数の青果物生産県にもなっています。このことから、唐津一先生も今年1月の講演の中で、青森県の21世紀の農業は特に有望だと指摘されていました。
 
 しかし国内では青森県だけに、原子力施設と米軍基地が隣接して存在します。なんとか共存共栄ができるように願うものです。ほんのちょっとした事故があっても、「風評被害」という形の影響も出てしまいます。県民の誇りと宝が一瞬にして失われないように、事故の防止には万全を期してくれることを祈るばかりです。万が一にでもテロや戦争に巻きこまれたら、もはや一地域の問題では収まりません。
 
 ちなみに日本での家庭用ミネラルウオーターの第1号は、ハウス食品の「六甲のおいしい水」とされ、TDLが開園した1983年の発売です。これまで「水と空気と安全」はタダと思われていた国で、牛乳やガソリンと同価格なのに、こんなに普及するとは、どれほどの人が予想できたでしょう。
 
 関連して紹介しますと、ネスカフェのCMに出ていた登山家の野口健さんは、過日の講演の中で次のような指摘をされていました。
 
 「日本の世界遺産や国立公園は、先進国で一番汚されています。富士山すらも汚され放題で、山麓の湧水は将来飲めなくなるかも知れません。その他の山でもゴミの不法投棄が多く、見た目はきれいな清流の水でも、うっかりと口にはできません」
 
 「登頂後にベースキャンプを撤収する際、ゴミをきれいに片付けてくる登山隊は、ゴミの散乱など見かけない美しい国の人たちで編成されています。残念ながら日本隊は、どこに行ってもゴミを散らかしっぱなしで、経済は一流国だがマナーは三流国と評されています。この差は子供の頃に家庭や学校で、きちんと環境教育を受けたかどうかにあるのではないでしょうか」
 
 このような体験があって野口さんは、8年かかって拓殖大を卒業した後、今また青森大の大学院に入って「自然保護と共生」をテーマとした研究を続けているそうです。
 
 現在私たちが口にしている地下水は、40年以上も前に降った雨が、地中にゆっくりと浸透してできたものだそうです。次の世代の人たちも、きれいでおいしい水が飲めるように、私たちには環境を保全していく義務があります。
 
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